景観生態学会会員の皆様

 学会長を2期4年間勤めさせていただきましたが、本日をもちまして退任いたします。
 コロナで翻弄された期間でしたが、この間に学会30周年を迎え、教科書「景観生態学」を出版することができました。おかげさまでこの教科書は好評で、本年9月に3刷の重版となっています。
 大会については本年度ようやく対面で行えるようになりましたが、それまでの3年間はオンラインでの実施を余儀なくされました。企画交流委員会の皆様には短期間の間にオンライン開催に必要な情報・技術を蓄積していただき、スムーズな開催をサポートしていただきました。対面開催予定地であった信州の皆様には大変なご苦労をおかけすることになりましたこと、申し訳なく思っています。
 オンライン化は、運営委員会、編集委員会、企画交流委員会、生態系インフラ活用検討委員会等の委員会での議論を密に行っていける基盤となり、この間に、学会運営のシステム化を一気に進めることができました。企画交流委員会では教科書を使った連続講座「景観生態学セミナー」を、生態系インフラ活用検討委員会では30by30アライアンスとも連動しながらオンラインシンポジウムを企画・開催してきてくださっています。おかげさまで景観生態学会の知名度も向上してきているように感じます。編集委員会では学会誌のオンライン化への移行を行ってくださり、アクセプトから公表までの時間が圧倒的に短縮されることになりました。多くの改革を成し遂げ、新たな展開につなげてくださった各委員会の皆様に心より御礼申し上げます。
 学会の法人化、学会員の獲得、若い方たちが活躍しやすい環境づくり等、課題も残されています。また、2027年のIALE世界大会の開催地として立候補し、実現に向けて準備をしてきています。これらについては、伊東次期会長のもとで新たな展開が図られることとなります。一方で、委員会の負担はますます大きくなってきています。学会員の皆様には、積極的なご支援をお願いいたします。

 皆様にとって良い年となりますことをお祈りしつつ、挨拶とさせていただきます。
 ありがとうございました。

2023年12月31日
景観生態学会会長 鎌田磨人